死者の書

國學院大學の、「死者の書」上映会に行ってきました。
川本喜八郎氏と折口研究者による1時間半の対談のあと、待ちに待った死者の書が上映されました。

まさに想像以上の素晴らしい内容で、来て良かった!の一語につきます。
一秒に付き24カットの撮影というだけあって、人形の動きが大変緻密で、ナレーションも良かった。主人公の姫の声は宮沢りえでした。
しかも、正式な形ではないものの正倉院博物館が後援していたということで、当時の装束とか、建物の感じなどがかなり正確に再現されているそうです。

休憩時間に死者の書を読み、映画の中の大津皇子(日本神話の天若彦)の中の具体的な容姿の描写を見るにつけ、折口信夫は、美しく、才気溢れる人格者であったにもかかわらず、持統天皇の計略により謀反の罪を着せられ、若くして亡くなった大津皇子に対して、強い憧憬を抱いている、というか、ほとんど惚れていたんじゃないかと思いました。(折口は同性愛者であったという話も聞きます)それくらい、生々しさを感じさせるものがありました。
12月にも、ぜひまた見に行きたいです。