天橋立

先日の日記の続きです。あんまり記憶力がないので、私の場合、先日のように水星が逆行している期間の方が、日記に適しているのですが、とても印象的な体験だったので、思い出すまま、つれづれなるまま・・・

3月2日の小浜のお水取の翌日、天橋立にある、籠神社と、真名井神社に行ってきました。
曇っていましたが、時々薄日が差し、比較的過ごしやすかったです。

歩くのが大変そうだったので、ボートで反対側まで渡り、ついに、夢にまで見た籠神社に到着しました。はやる気持ちを抑えきれず、半ば小走りで近づいていき、写真を取りまくり、説明書きをメモしたり、はたから見たらマニア丸出しの、かなり怪しい人だったかもしれません(笑)

期待していた通り、有名な狛犬も、建物も、とても荘厳な雰囲気で、空気が違います。
財布に1万円札と10円玉しかなかったので、お賽銭を入れる前に、お守りを買おうと思ってみたら、豊富な種類のお守りや、書籍などが売られていて、とても興味深く見てしまいました。

現在伊勢神宮の内宮に祭られている豊受姫は、もとは籠神社に祭られていましたが、竹かんむりに龍で籠と書くとおり、龍神にゆかりがある神社でもあります。
古代は、人の神様ではなく、龍や蛇がご神体でした。
そんなわけで、竜が赤い玉を持った根付や、絵馬などを購入しました。
こういう場所では、ご当地ものというか、やはり、龍をモチーフにしたものは力強い感じです。

また、当社秘紋を用いたお守り、というのも売られていて、思わず衝動買いです。
ヘキサグラム(籠目紋)の中に、月と太陽が描かれている、いかにも、といった感じの秘紋です。

古来より、ヘキサグラムは受容とか召還といった意味を持ち、また、ダヴィンチコードでおなじみのとおり、男女の組み合わせという意味もあります。

マグダラのマリアは、キリストの聖なる血を受けた聖杯として、シオン(籠目)修道会に守られた女神です。

豊受姫は、籠に入り、宙を舞う姿で描かれ、また、受は、器という意味を持ちます。

日本に古くからギリシャ神話が伝えられていたのと同じく、原始キリスト教が伝わっていたというのは、最近ではもはや通説になってきていますが、ここにもこんな共通点があるのです。
聖徳太子(厩戸皇子)の伝説がキリストの伝説と酷似しているのは有名ですが、もしかしたら、マグダラのマリアの逸話を、同様に、豊受姫に転用したのかもしれないし、あるいは、実際、何らかの関わりがあったのかもしれない、なんて、考えていると、ロマンがはてしなく広がっていきます。

秘紋に月と太陽が描かれていたという事は、明らかに陰と陽、男女の組み合わせであり、とてもユニークです。

ちなみに、このお守りは、自己実現お守りとして、自分の使命が果たせるように、という意味が込められているそうです。
なんか、お守りのテーマが割と今風な感じです。いつ売り出したのか聞けばよかった、とちょっと後悔です。

境内の恵比寿神社や、稲荷神社にもお参りして、いっぱい歴史の勉強が出来るようお願いした後、リフトで山の上に上り、初めて天橋立を上から見ました。
位置的にも、また、浦島太郎伝説にしても、このあたりは海人族や大陸との関わりというのが強く感じられるのですが、天橋立自体、なんとなく人工物のように見えました。
イザナギとイザナミの逸話も、さらに後の時代に作られたのではないかとも思えました。

その後、ゴンドラで下に降り、ついに、真名井神社です。
とても小さな神社ですが、こんこんと水が湧き出していて、素朴ですが、綺麗に手入れされていて、本当に、これぞ神社、という雰囲気です。
社の前は、鳥居の代わりに榊だったりと、古い感じが良く残っています。
特に感動したのは、社の後ろの大岩で、上から木が覆いかぶさり、飲み込まれている様子が、素晴らしい迫力で、思わず息を呑んでしまいました。
後ろの山の方にも、いくつかご神体の岩が並んでいます。
小さな、苔むした岩がほんの少し地面から顔を出していて、なんだか、懐かしいような、遠い昔、お社が建てられるよりもずっと前の時代に、タイムスリップした気分でした。

こういう、素朴で、静かな神社は、親しみが感じられて、とても好きです。

もうそろそろ暗くなってきたところで、ボート乗り場に戻ったのですが、つい10分前、最終便が出てしまっていて、仕方ないので、天橋立を延々歩いて戻ることになりました。

羽衣松とか、名前のついた松が点々と生えている中に、大正、昭和天皇のお手植松があって、両方ともずいぶん曲がって伸びているなー、と記憶に残っていたのですが、千葉に戻ってから、ニュースで、大正天皇の松が大風で折れてしまったことを知りました。
最後に見ることが出来て、良かったです。

本で読んだり、聞いたりするよりも、やっぱり、その場所に足を伸ばすと、色々な収穫があります。歴史のページに書くことがまたいっぱいになってしまったので、アップする前にまとめなおさないといけません。
今度は、九州や、出雲のほうにも行きたいです。