レムリア大陸


今日、テレビで猿の特集をやっていて、マダガスカルが写って、思わず見入ってしまいました。

ちょっと前になりますが、マダガスカルには仕入れで行ったことがあり、ものすごく具合が悪くなった思い出があります。
別に、ジャングルの奥地に行ったわけではないのですが、首都の街の中にいるだけで、とても乾燥した空気で、排気ガスが充満していて、あと、日本に比べてちょっと不衛生な感じで(ちょっとどころじゃないですけど)、たった1週間いただけで、変な熱が出たりしました。
大使館の人に世話になったのですが、彼らも年に2回くらいは寝込むという話でした。

路上にはストリートチルドレンが沢山いて、公園がトイレ代わりになっていたり、ライチ売りが大量にいて、みんなが食べ歩くので、沢山のライチの皮と種が転がっています。
あと、タクシーが異様に多いのが印象的でした。

マダガスカルに行く前に、お隣のモーリシャスにも立ち寄ったのですが、案内してくれたタクシー運転手の人に、これからマダガスカルに行くのだと言ったら、「うわー最悪、大変だね」とか「気をつけて」と言われた覚えがあります。

ちゃんとしたツアーではなく、個人という形で行ったのも原因かもしれないですが、別に変なもの食べた記憶もなかったり。
でも、数年たった今となっては良い思い出です。

マダガスカルに来たからには、猿見ないと、ということで、チンバザサ?とかいう変な名前の動物園に行き、ワオキツネザルとか色んな猿を見ました。
(外国人はなぜか現地人の5倍の入場料です)
その中に、小さな博物館があって、何の気なしに覗いてみて、とてもびっくりしました。

昔の人々の生活を紹介していたのですが、なんと、囲炉裏、蓑笠、臼と杵、そのほかにも日本文化と共通するものが沢山陳列されていたのです。
その頃は、こういうことに全く興味がなかったので、写真も撮っていなかったのが、今になって悔やまれます。
マダガスカルはアフリカのアジアと呼ばれるだけあって、人々の顔つきもアジアンな感じで、稲作が盛んです。棚田もいっぱいありました。

それと、さらに、今になって思えば、マダガスカルも日本と同様、祖霊信仰が盛んで、木彫りの、やたら細長い人形なんかがよく売られていました。
人々が海流に乗り、広域にわたって行き来し、文化が伝えられていたことがよく分かります。


マダガスカルのキツネザルで思い出したのですが、過去に存在し、今は失われた大陸があったという説の中で、その一つにレムリア大陸の名が知られていますが、この説の提唱者は、イギリス人の動物学者でした。

実は、レムリアの語源は、レムール、つまり、キツネザルという意味なのです。

「レムリアンシード」という特徴的な結晶形の水晶がよく売られていますが(基本的にブラジル産)、もし本来の意味のまま和訳すると、「キツネザルの種」という意味になるのでしょうか。

レムールは、化石などで調べていくと、マダガスカルからスリランカ、スマトラという広範囲に分布していたのに、アフリカにはいなかったということから、その学者はレムリア大陸の存在を仮定したのだそうです。

そういえば、アトランティスも、レミングとかウナギとか、動物の習性から存在を仮定する説があった気がします。

失われた大陸が、本当にあったのかどうかは分からないけれど、とても想像力をかきたてられます。
いつか再び浮かび上がってくる日が来るのでしょうか。